花王連合にカネボウ売却へ 再生機構、来週にも決定

産業再生機構が、経営支援しているカネボウとカネボウ化粧品の売却先として、花王と日系投資ファンドの連合を選定する方向で最終調整に入ったことが６日、分かった。来週にも産業再生委員会を開き、正式に決定する見通し。
　花王連合は、再生機構がカネボウへの投融資などに注ぎ込んだ４２００億－４３００億円を大幅に上回る買収額を提示。さらに再建策の確実さを再生機構に評価され、最終入札に参加した欧米のファンドを軸とする連合に、総合的な条件で競り勝つ形となった。
　国内化粧品業界４位の花王が、２位のカネボウ化粧品を買収することで、業界の勢力地図が大きく変化しそうだ。
　 またカネボウ本体については、花王と連合を組んだアドバンテッジ　パートナーズ、ＭＫＳパートナーズ、ユニゾン・キャピタルの日系投資ファンドが再建を手 掛ける方向。カネボウ本体が抱える事業に関心を持つ事業会社への売却も視野に、一段の収益力の向上に取り組むことになる。