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Friday, November 11, 2005

マブチ事件:「次は火付け皆殺し」獄中謀議を男性証言

「次やる時は火をつけて、全員皆殺しにする。東京近郊の企業を狙おう」。千葉県松戸市の「マブチモーター」社長(現会長)、馬渕隆一さん(73)方で02年8月、妻と長女が殺害、自宅を放火された事件で、強盗殺人罪などで起訴された小田島鉄男被告(62)は数年前、宮城県内の刑務所で守田克実被告(55)に強盗事件を持ちかけていた。一緒に服役していた男性が証言した。ヒソヒソ声で詳細な謀議を繰り返す2人。計画は事件後の海外逃亡にまで及んだという。
 小田島被告は、東京都内で社長一家を監禁し3億円を強奪した事件で91年に入所。守田被告はタイ人女性を殺害した事件で89年に入所していた。
 男性によると、謀議が始まるのは夜。別の受刑者が加わることもあったという。小さな机で企業情報誌を眺めながら、「東京近郊の企業を狙おう」と話していた。主に話すのは小田島被告で、守田被告はそれにうなずくことが多かった。小田島被告は3億円強奪事件を引き合いに、「人質を生かしておいたから捕まった。おれももう年。今度捕まって懲役刑になったら生きて塀の外に出られない」とも話していた。「キャンプで使うガスコンロで溶かせる」「盗品を流すルートが(東京の)御徒町や池袋にある」と、奪った貴金属の処分方法も語っていたという。
 小田島被告の発言は、“事件後”にも及んだ。「やったら海外に行く。懲役刑くらっているから他人名義のパスポートを取る」。旅行ガイドブックのフィリピン、タイ、インドネシア版などをよく読み、「この国にはカジノがある」と話し、行きたい国をノートに書いたりしていた。「おれはこれまで8回懲役刑を受けた。もうまじめには生きるつもりはない」などとも言っていたという。
 守田被告は01年6月、小田島被告は02年6月に出所。同年7月、共謀して他人名義のパスポートを取った。今回の事件はその翌8月に起きた。2人は事件後に複数回、フィリピンに旅行した。
 男性は昨年11月、マブチモーターに情報を提供。同社から連絡を受けた県警にも、刑務所内での2人の会話の内容などを証言したという。

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